顔面神経麻痺の症状は次の5つです

顔面神経麻痺は、顔面麻痺または脳卒中とも呼ばれ、日常生活でよく見られる病気です。顔面神経麻痺の発症は、特に人体の健康に有害です。そのため、顔面神経麻痺の症状を理解し、適時に検出して治療することが特に重要です。顔面神経麻痺の具体的な症状を見てみましょう！

1. 広頸筋徴候：この徴候は、中枢性顔面神経麻痺と末梢性顔面神経麻痺の両方で発生します。患者に頭を前に曲げるように指示し、検査者は患者の額に抵抗を加えます。このとき、健側の広頸筋は収縮しますが、麻痺側の広頸筋は収縮しません。

2. 眼球徴候：麻痺側の眼球が健側と同じ高さではなく、健側に比べて上方に移動し、瞳孔の高さも健側よりも高くなります。この徴候を眼球徴候といいます。

3. ベル徴候：この徴候は末梢顔面神経麻痺の重要な徴候です。目を閉じると、麻痺した眼球が上方（または内側）に移動し、角膜の下の強膜が露出します。この現象は協調運動であり、本質的には生理的現象です。顔面神経が麻痺すると、この現象が観察されやすくなります。正常な人が目を閉じた時に、上まぶたがめくれ上がると、ベル現象も見られます。

4. 舌の偏向：これは主に錯覚であり、唇の位置が正しくないことに関係しています。口角を人工的に矯正すると、舌の偏向はなくなります。ただし、場合によっては舌偏位が見られることもあります。この現象が起こると、舌は必ず健側へ偏向しますが、これは中枢顔面神経麻痺に伴う舌の偏向とは正反対の方向です。末梢顔面神経麻痺によって舌が偏向する原因は、顔面神経によって支配される茎突舌筋と口蓋舌筋の麻痺によって引き起こされると考えられています。

5. 聴覚過敏：末梢顔面神経麻痺で時々見られます。聴覚過敏（聞こえすぎ）のメカニズムは、鼓膜を緊張させる鼓室張筋が三叉神経の枝である内翼突神経によって支配され、アブミ骨筋が顔面神経によって支配されています。2つの筋肉は拮抗関係にあり、バランスを保っています。顔面神経が麻痺するとアブミ骨筋も麻痺し、その結果、鼓室張筋が相対的に緊張し、鼓膜の張力が高くなり、小さな音でも強い振動が生じ、聴覚過敏やアブミ骨筋の枝より上の顔面神経の病変が生じます。

顔面神経麻痺の病変が形成されると、症状は非常に顕著になります。患者の患側の眼輪筋と口輪筋に運動障害が見られ、顔の表情が硬直します。瞬き、顔をしかめる、目を閉じる、息を吸う、息を吹き込む、唇をすぼめるなどの単純な動作が困難になります。日常生活で食べる、飲む、噛むことも困難になります。発症部位の特徴により、日常生活に不便を感じるだけでなく、容姿に対する強い劣等感を抱くようになります。一般的には人に会いたくない、自分に自信がないなどといった症状が現れます。重症化すると、うつ病などの合併症を患うこともあります。